Stardust / ロン・カーター

ジャズへの限りない郷愁、そしてロマン。
私がはじめてヨーロッパの土を踏んだとき、すでにオスカー・ペティフォードはこの世の人ではなかった。だから私は彼に会うことも、演奏を眼のあたりにすることも果たせなかった。けれど、彼がジミー・ブラントン以降の最も重要なベーシストであることに疑いはない。
ミスター・ペティフォード以前に、後にジャズ・スタンダードとなる数々の作曲をてがけたベーシストはいない。「ブルース・イン・ザ・クローゼット」「ボヘミア・アフター・ダーク」「オスカリプソ」…これはほんの一部だ。そして「ボディ・アンド・ソウル」の彼の演奏を、今なお高く評価する音楽関係者は多い。
その個性ある演奏、そしてサウンドを誰もが愛したし、今も愛する。
真に素晴らしいベーシスト、オスカー・ペティフォードの残したものが、このCDを通じて改めて現在に評価されることを私は望む。　ーロン・カーターー

帯より